台湾の正月から考える。
中華圏はこの1週間は『正月』でした。今年は2月5日位からお休みに入った所も有った様で、10日前後の企業さんも多かった様です。
昨年は私も台湾で過ごしました。中華圏の正月は家族が揃うのであれば大集合するのが通説の様でして、学生の立場で行っていた身分としては何処かに行く事も出来ずに静かに過ごした記憶が昨日の事の様です。
また、この正月期間はどうしても稼働しなくてはならない職業の方を除いては全てが休みに成ると言っても過言ではありません。それほど大切な物が『旧正月』なんです。
1年の中でも最重要な期間ですね。逆にその期間に働かなくては成らない職種の方は給与や待遇面での事柄が違っていたりします。
日本でも田舎であれば、『盆と正月は家族で過ごす』という事が残っていると思います。都市圏では仕事の関係も有ったりしてその風潮が崩れてきている場面も多くなってきているかもしれません。
『家族や親戚と過ごす』って小さい頃は当たり前の様にしていましたが、歳が大きくなってくると家族とは正月三が日を過ごしていても、親戚とはなかなかタイミングが合わずにという事が多くなってきています。振り返ってみると「前回会ったのは何時だっけ??」という様に何年も顔を合わしていない親戚も多いのではないでしょうか??
台湾では近所付き合いや、親戚付き合いが激しいとも言われていて、「日本の様な『個』を大切にする文化??」を素晴らしいと思っている様でもあります。
ですが、私は「あまりにも今の日本は『個』を大切にしすぎていて人付き合いの関係が希薄過ぎてはいないか?」と最近思います。
『プライバシー・プライバシー』と良く言われますが、確かに領域の線引きは難しいものの、地域での繋がりや親戚付き合い、友人関係の付き合い等は生活していく上で必要では無いのでしょうか??
「誰々さん、元気か??」「おはようございます」「行ってらっしゃい」「こんにちは。こんばんは。」「頂き物ですけど、お食べになりますか?」「今度、うちに来てらっしゃいね。」「贈り物を送ったから、明日着くと思うよ」「盆、正月は帰ってくるの?」等の何気ない日常の会話。
確かに『鬱陶しい』と思う事も有るでしょう。
だけど、この様な何気無い会話が地域や家族・親戚を強固なものにしていくのだと思います。
明日からは中華圏も正月明けで、その他の地域も新年を迎えて早1ヶ月半を過ぎようとしています。本格的に全世界が動き始めるのが明日からですね。
何気ない会話から生まれる地域の絆と家族・親戚との絆。
数値や機械化・効率化からは見えない物がそこにはございます。